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2011/04/27

ティーンのための交通安全教室


今年も現地校で、交通安全教室が開催されました。親子で出席できるように、7時からスタートです。

まず、交通事故で亡くなられた方々の事故現場の映像を20分見ました。凄惨なシーンが続きます。小さな子供たちが衝撃によって何十メートルも飛ばされ、亡くなっている場面では、普段は生意気盛りの生徒ですら、青ざめていました。

その後、ティーンエージャーの間ではやっている投稿サイトに載せられたドライブ中の悪ふざけの一部始終を見ました。数秒前まで大笑いしていた子供たちが一瞬にして亡くなる様子がそのままノーカットで映っています。「もう、これ以上悪ふざけによって命を失うティーンエージャーたちを増やしたくない。」という遺族の希望で、公開しているそうです。

運転に限らず、投稿サイトを通じて有名になりたいがため、無謀なことをする若者が多く、大怪我をしたり、させたり、命を落とすケースが近年増えているとのことです。さらに投稿サイトの恐ろしいところは、いったん投稿すると、永遠に記録が残るので、就職といった人生の要の時期に、何年も前のワイルドな画像が問題になり、採用してもらえない人が既に出てきていることです。今のカメラは進化していて、いつ、何処で撮った映像かもわかるようになっているそうです。(なぜだろう? 携帯電話にGPSとカメラがついているからかなあ?)投稿サイト、FACEBOOK に個人情報、画像を載せることには慎重になるようにというメッセージもありました。

ドラッグ、アルコールを摂取してドライブすることの危険性も学びました。スターアスリートとして活躍し、名門大学に奨学金付きで合格しながらも、卒業パーティーでアルコールを飲み、その帰りに交通事故を起こしてしまった青年の談話を伺いました。今は半身不随になり、大学進学の道も断たれ、これからどうやって生きていったらいいかわからないそうです。

最後に、卒業生の人が、ご自分のおじいさん、おばあさんの経験談を話してくださいました。おじいさんは、13歳の時に単身ポーランドから移民してきて、年を偽ってアメリカ軍に入隊し、第2次大戦後、働きながら、高校、大学に進学し、60年かけて財産を築き、子供、孫に囲まれ幸せに暮らしていたそうです。

ところが75歳のおばあさんが近所のスーパーに買い物に行った帰りに人身事故を起こしてしまいます。時速30キロのノロノロ運転だったので、被害者は軽症ですみますが、流産したため、多額の賠償金(カリフォルニアには上限がないそうです)の支払いを命じられ、財産を全て失い、おじいさんも、おばあさんも失意の中で亡くなられました。おじいさんが、移民して以来苦労して築いた幸せな生活、財産、地位をたった一回のおばあさんの事故のせいで全てを失ったそうです。

アメリカでは、16歳になれば、運転ができます。実際高校の駐車場には生徒用の車がたくさんならんでいます。しかし、楽しく、便利な車も、自分と他の人の人生を大きく狂わしてしまう凶器にもなり得る事を子供たちは知らなければいけませんね。

この講習の参加修了書を保険会社に提出すると、保険料が安くなるということもあり、毎回多数の出席者があります。

怖くて、心臓がパクパクしてしまいますが、深く記憶に留めるために、毎年親子で出席したほうがいいと思いました。

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