数年前に話題になった本 Alexandra Robbins 著「Overachievers」(頑張りすぎる高校生たち)の表紙の写真です。
これを読んだのは、息子がまだ小学生の時だったので、「そんな大げさな。ここまで子供を追い込まなければ、大学にいけないなんて、ありえない。」と信じていませんでした。
しかし、子供がだんだん成長するにつれて、この本が必ずしも誇張されて書いてあるのではないとわかりました。
うちの息子はわが道をいくタイプなので、背中のリュックに好きなものだけ数点つめこんで、ゆっくり歩いていますが、知り合いのお子さんの中には、まさにこの写真のようなライフスタイルを送っている人が何人もいます。能力的にも高く、短い時間でよい結果を出せ、頭の切り替えの上手な子供たちです。
でも、大学を色々調べる中で、別の観点で大学教育を見るようになりました。つまり、アメリカの大学教育は色々なタイプの子供にあった特徴のある大学の種類が多いので、きちんとリサーチしていけば、それぞれの子供にぴったりと合う大学が見つかり、きちんと4年間学び、そのことが大学院で評価されるので、みんながみんなOverachiever になる必要はないということです。
やる気マンマンのOverachiever組には、さらに厳しい鍛錬の場が用意されているし、ゆっくり自分の道を究めていきたい学生には、全く別の素晴らしい環境が用意されています。
それぞれの大学で、素晴らしい教授から指導を受け、友達から刺激を受け、4年間で多くの学びができるので、一人一人の違った才能が花開くことでしょう。この頃は、大学院に行くケースが多いので、最終学歴で勝負をかければいいのです。
メンタルヘルスの仕事をしている友達から聞いた話ですが、彼女のクリニックには、東アジア系元Overachiever学生がたくさん通ってくるそうです。名門大学に合格するよう親から強制されて神経をすり減らす高校生活を送ったため、大学では抜け殻のようにやる気をなくしてしまうのだそうです。
自ら望んでOverachieversになるのならいいけれど、親の圧力に屈してやるのなら、どこかでひずみが生じるのかもしれません。
今日韓国の留学生(高校から米国に留学、現在大学4年生)と話した時、「いつもお母さんに、『ここまでお金をかけたんだから、アメリカでお金持ちと結婚しなさい。』って言われます。」
返信削除彼女に寄れば、一人娘の教育費に両親は、全財産をつぎ込んでしまったので、持参金は用意できない。これから先は、さらに米国で名門大学院に進学して、よい就職先を見つけ、お金がある男の人と結婚して、元を取りたい。(おばちゃん絶句)
高いアカデミックレベルと驚くほどの保守性を持ち合わせたお姉ちゃんです。
なるほど! 昨日の「婚活」論の深い意味がわかってきました。
返信削除教育は先行投資というのは、こういう意味があったのですね。
しかし、日本人以外!のアジア人の親の子供への時間、金銭の投資は、目を見張るものがあります。両親が別居して、母親がアメリカで低賃金の仕事に甘んじながら子供を育てているのを見るにつけ、「ここまで親がしたら、子供は勉強せざるを得ない。」(日本人親的には、親がここまでしないと子供は勉強しないもなのか。)昔の漫画みたいに、こめかみに膏薬を貼り付け内職しているようなお母さんだったら、頑張るのかもしれません。
返信削除ウオール街でバリバリ稼ぐようなアメリカ人は、仕事もお金もダイエットもエクソサイズも恋愛も、、努力して手に入れそうです。
「こみかめに軟膏」は笑ってしまいました。「袋張り内職母」と「学費」は、昭和の「出世」の王道でしたよね。
返信削除友達は、東南アジアの難民キャンプ出身で、幼い頃家族でアメリカに移民して、ドーナッツショップを経営して、生計を立ててきたそうです。
友達も、1年365日毎朝4時から起きて、店を手伝い、学校に通い、家事を切り盛りしてきたそうです。
ご両親は、店から一歩も外に出られないので、アメリカの学校のシステムのこと、社会のことは何もわからないので、子供たちが全て自力で解決してきたそうです。
その結果、友達は目医者さん、兄弟たちは、弁護士、小児科医になり、親孝行ができるようになりました。
アメリカ版、「こみかめ軟膏」サクセスストーリーですね。
私も、貼り付け内職すれば、子供が頑張るようになるかなあ?
ヴァージニアテック大の事件覚えていますか?
返信削除この子の親も移民でしたね。
あんまりプレッシャーがかかり過ぎると、大変な事になるかもしれません。
うちの娘は本人の希望で、”Overachiever”です。
自分を過信して、やり過ぎ→失敗 の懲りない人です・・・。
デイジーさんのお嬢さん、躍動感がありますよね。
返信削除やりたいことがいっぱいあって、それら1つ1つをエンジョイされていて、素敵です。
自ら選んでOverachieverになるお子さんは、目がキラキラしています。
ヴァージニアテック大の学生の写真を見たとき、悲しくなりました。とても、暗く、悲しい表情でした。
移民の親は生活に追われ(確かクリーニング店を営んでいたのでは)優秀なお姉さん(イェール卒)に比べられ劣等感に苛まれていたのではないでしょうか。
「こんなに親が頑張っているんだから、姉さんみたいに頑張れ。アイビーに入れなかったら、恥だ。」なんあ言われ続けてたのかなあと、当時勝手に想像をふくらませていました。