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2011/10/06

大学でのちょっとした間違いで一生が台無しになってしまう可能性





John Grisham著
The Associate


昨日のThe Spire に続き今日ご紹介する本も、大学生活を知るよいきっかけになりました。

主人公は、イェールロースクールで、ロージャーナルの編集長を務めるほどの秀才で、トップローファームからオファーが集まり、(日本の就活的に言うなら内定長者?)将来を約束されていました。

ところが、「大学時代のパーティーで羽目をはずしたことを暴露されたくなかったら、自分の言うとおりにしろ。言うことを聞かなければ、君の一生は破滅だ」と、脅されて、競合ローファームから機密情報を盗み出すように強要されてしまいます。

ニューヨークのローファームの稼ぎ頭たちの派手な生活ぶり、新米弁護士たちの過酷な競争、手の込んだスパイ活動など、ベストセラー作家グリシャムらしい展開です。

私が一番この作品で気になったのは、「大学でのたった一回の軽はずみな行動」が一生を棒に振ってしまいかねない危険性です。

この夏のぽーとジュニアの「警察官による安全教室」でも話題に上った、ネットによる犯罪を思い出しました。

将来有望な学生を狙って、あらかじめ布石を打っておいて、数年後に恐喝する手口もすでに確立されていることは、あちこちで聞きます。この小説でも、強請りの材料は、数年前の携帯電話動画の記録です。

昔から、パーティー文化は学生生活の一部と考えられていますし、春休みに暖かいビーチで羽目をはずす映像は、風物詩にすらなっています。「飲酒」「ドラッグ」「性交渉」がメディアによってファッションのように伝えられて、そこに潜む罠を子供たちはどこまで理解しているのだろうかと、不安になります。

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