ページビューの合計

2011/11/09

遠い大学に応募すると有利だとは言うけれど… (2)

このお宅はスヌーピーの大ファンで、
一年を通じてスヌーピーの飾りをつけています。



南カリフォルニアで育った子供は、バケーションでコロラドのスキーリゾートに行くことはあっても、基本的に冬の寒さを経験することがありません。冬であっても、日中はお日様サンサンで半袖のTシャツで過ごすのが当たり前になっています。「寒く」「雪に閉ざされる生活」に対し、必要以上に恐れを感じているようです。

夏は夏で、「蒸し暑さ」、「蚊」、などという、不愉快な要素がここにはありません。全米中から、多くの人がバケーションで訪れ、「素敵な街」「住んでみた町」の上位に選ばれているのですから、好んで他の地域に住みたがる人はほとんどいません。

夫の会社で、去年、会計部門をテキサスに移転すると決めた時、転勤をしたのは1人だけで、あとは全員会社を辞めて、現在住んでいる場所での仕事探しを始めました。「アメリカ人って潔いのか、後先考えないのか、どっちだろう?」と驚きました。

大人も、子供も、南カリフォルニア以外に住むことは、大変ハードルが高いようです。

大学も南カリフォルニアには、公立、私立、総合大学、リベラルアーツカレッジと一通り全て揃っているので、十分選択の余地があります。

要するに、我が家のように、「遠くからはるばる来てくれた」「しかも、素晴らしい気候の南カリフォルニアから、こんな厳しい気候の田舎町を選んでくれた」「奇特な」「アジア人」としてのメリットスカラシップを狙うのでなければ、一生涯南カリフォルニアに住み続けることが幸せと考えている人が大半です。

息子も、夏に中西部の大学を見学し、いとこや幼馴染と一緒に過ごした時は、「ここでもいいかな」と考えていたようでしたが、先輩やクラスメートから「そんな聞いたこともないミネソタの田舎の町になんか、どうしてわざわざ行くの?」「一年のうち半分も雪に埋もれて過ごすなんて、絶対にいやだ!!」とネガティブな意見を聞いて、「僕も南カリフォルニアの大学に行きたい」などと言い始めています。

東海岸、南部の大学訪問の計画を立てようとすると、「どうせ行かないから、見学しても無駄だよ。僕は、寒いのも、暑いのも両方苦手だから。」と言い出す始末です。

若者は、新しい場所でチャレンジをするのを好むと考えていましたが、「住み慣れた場所」で「家族や友達に囲まれて」安心して暮らしたいなどという、老後のプランのようなことを言っていて、あきれてしまいます。

もちろん、母親としては近くに進学してほしいのですが、心のどこかに「可愛い子には旅をさせよ。」という諺がひっかかっているのです。

8 件のコメント:

  1. なかた9/11/11 18:17

     ランキング命のアジア系学生に比べて、アメリカ人はもっと個人的な志向で大学選びをしていますね。私が住んでいる所は、冬はまあまあ寒いのです。息子の友達は、雪が降らない、暖かい場所にある大学を受験するそうです。知り合いのお兄さんは、有名大学に合格したのに、当時付き合っていた彼女の進学する大学に近いところへ、、とそこを蹴って、滑り止め大学に入りました。入学後、すぐその子とは、別れたのに、、。

    返信削除
  2. そうそう、アジア系の学生はランキング命ですよね。日本のような偏差値社会から出てきた親に育てられたからでしょうか。

    中西部に住む親友の息子や、親戚の子供は「やはりこの辺の大学に通いたい。できれば、スキー場の近くがいいかな。カリフォルニアは危険だし、人の性格が悪いと聞いている。」と聞き捨てならないことを言っています。

    息子は、「家からは通いたくないけど、帰りたくなったらすぐ帰れる場所にある大学に通いたい。」とわけのわからないことを言っています。

    こだわってるんだか、口からでまかせなのかわからないので、本気で聞かないようにしています。

    返信削除
  3. 息子さんの言葉は本心だと思います。
    「帰りたくなったらすぐ帰れる場所」は大事だと思います。
    金曜や月曜が休みの週末の3連休でも、近い大学の人は帰ってきます。

    返信削除
  4. やはり、「帰りたくなったらすぐ帰れる」距離って、大切なんですね。

    頻繁に帰って来ていたら、子供の異変にも早めに気付けるし、対処もできますね。

    息子の心の成長がゆっくりなので、大学卒業をメドに巣立たせるくらいが丁度いいのかもしれません。

    返信削除
  5. こんにちは。初めてコメントします。宜しくお願いします。

    私もアメリカ人は18歳になったら皆、潔く家を出て行って、夏休みくらいしか家に居ないのかと思っていました。ところがいざ娘をUCに入れてみると、そんなことは全然ありませんでした。家が近い人は頻繁に週末帰宅するし、うちも平均3週間に1回くらい帰ってきます。お子さんの認識は案外正解かも知れませんよ。

    返信削除
  6. はじめまして、Hanaさん。

    大学生のお子さんを持つ方から、経験談をシェアしていただけて、うれしいです。

    3週間に1回も帰ってきてくれると様子がわかって安心ですね。子供も、口では「早く家を出て行きたい。自由になりたい。」と言っていますが、完全に飛び出すほどには大人になりきれないのかもしれませんね。

    これからも、どうぞよろしくお願いします。

    返信削除
  7. SundayDriver18/11/11 13:39

    最近の統計によると、25%の学生が家から23マイル以内の大学へ行っています。他の25%の学生が家から230マイル以上離れた大学へ行っています。中央値の学生は家から94マイル離れた大学に通っています。大多数の学生は家から近い大学へ通っています。

    大学の地域別の出身地を見ると東海岸の大学や中西部有名大学にはカリフォルニア出身が多くいて、出身州順位ではたいてい上位になっています。カリフォルニア出身は遠くても余り有利とは…。

    返信削除
  8. SunndayDriverさんへ、

    確かにカリフォルニアからみて遠くにある名門大学って、カリフォルニアのアジア人が多いですね。(もちろんカリフォルニアにある名門大学もアジア人の比率が高いのですが。)

    少しランクを落とし、しかも超僻地となると、アジア人比率が低くなるので、有利かなあと微かな希望をつないでいます。

    ところが臆病な息子は、遠くには絶対行きたくないと言い張るので、23マイル以内の25%に入ってしまいそうです。でも、23マイル以内には、州立以外の大学があまりないので困っています。

    これからも、色々教えてくださいね。

    返信削除