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2011/12/11

おいしくないカフェテリア (3)



インド人も、カフェテリアで独自の地位を築いていました。もともと肉類を食べない人が多いので、サラダバーの野菜とその横にある豆腐、缶詰の豆類、ナッツだけで十分満足していたようです。アメリカ人の女の子の中には、ベガンという肉、魚、卵、乳製品全てを食べないベジタリアンが多く、インドの人たちと情報交換をしていました。

中国人のように調理と交流、交渉に力を注ぐことなく、インド人は目の前にあるものをつまみ、それでいていつも健康、体重管理もばっちり、勉強時間も確保ということで尊敬されていました。


韓国の大企業から派遣された一団がいて、やはり食べ物が口に合わないと騒いでいました。リーダー格の人が焼肉を食べにみんなを連れて行ってくれるということでした。友達は、ラッキーにも連れて行ってもらったことがあり、山海の珍味で大感激したそうです。しかも、コーポレートアカウントで本社が払ってくれて、無料だったと驚いていました。

もっとすごいのは、企業派遣の韓国人マネージャーたちは、学内の韓国系アメリカ人(子供の頃アメリカに移民してきた1.5世)のリクルートもある程度任されていて、アメリカ育ちの韓国人たちを焼肉に誘っては、人物評価を重ねていました。採用の権限もかなり持たされていたようでした。

かなりの数の学生は、採用になり、20年たった今、韓国企業の重役として大活躍しています。英語が母国語なので、どの国に行っても積極的に攻めていけて、戦力になっているそうです。

そういえば、日本語の堪能な日系アメリカ人もうちの学校にはたくさんいましたが、日本からの企業派遣の人たちは、「みかけは日本人でも、彼らの頭の中は完全にアメリカンなんだよな。」と積極的には近づこうとしませんでした。

当時は、帰国子女も日本に帰るとまず「外国剥がし」を強いられ、日本のスタンダードに戻すことが要求されていた時代なので、違った価値観を企業に取り入れるなどということは、無理だったのでしょう。もったいないですね。

2 件のコメント:

  1. 本当にそうですね。今は、日本からの留学生や帰国子女、長期滞在者の子弟をめぐる状況は変わったのでしょうか?

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  2. 私も、「今は少しはよくなったかしらと?」と首を傾げます。

    内向きの日本の若者の実情、画一化されたリクルートの状況などを聞くにつれ、もしかして、ますます、異質なものを受け入れられなくなているのかしらと、心配しています。

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