開会の45分も前に到着してくださったテニー博士ご夫妻 本当に素敵なカップルです。 |
私が補習校高等部のお母さんたちと勉強会「ぽーと会」を始めたのは、子供の「大学受験」「キャリア」に悩んでいたので、みんなで知恵を出し合おうというのがきっかけでした。
しかし、みんなで学び続ける中で、いくら子供たちが頑張って良い大学に入って、素晴らしいキャリアパスに乗ったとしても、景気の悪化、戦争が深みにはまると、徴兵されるなど、子供自身の努力では、乗り切れない要素がたくさんあることに気付きました。
又,子供たちが日本人のアイデンティティーを持つ以上、過去の負債も負っていかなければなりません。今でも、12月になると「パールハーバーはひどい。ジャップはとんでもないやつだ。」とクラスで毎年、いやな思いをさせられる子供も多いです。
アジア人のクラスメートの中には、おじいさん、おばあさんたちの世代で旧日本軍にひどい目に会わされたことを、心のどこかでこだわっている子供もいるかもしれません。
わだかまりがある中で、友情や信頼関係が築けるわけはありません。日本人の子供たちが、過去は水に流して、自分は頑張って世界の架け橋になるんだ、息巻いても、日本の加害の過去を知らずに、他の国の人が心を開いてくれるわけはありません。
若い頃は、自分が広島出身なので、海外に出るとついつい、「ノーモアヒロシマ」「広島の苦しみをみんなに知ってもらわなければ。」と力が入っていました。
日本の加害者としての歴史、日本からひどい扱いを受けた多くの国々の人たちの苦しみ(アジア、アメリカだけでなく、オーストラリア、ヨーロッパにまで被害者はいらっしゃる)を知り、辛い気持ちに寄り添わなければ、友情など築けないことを学びました。自分の訴えたかった「原爆の悲惨さ」、「平和の尊さ」を訴えるのは、両者の気持ちが触れ合ってからでなければ、ならないと感じました。
「世界の平和、友情」「大学進学」「キャリア戦略」 ぽーと会は、この三本柱で、親と子供たちで学び続けていきたいと考えています。
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