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2011/10/04

リベラルアーツ大学が舞台のミステリー小説


リチャード ノース パターソン著
The Spire
(塔)


最近、私が読んで、考え込んでしまった小説です。

ミステリーなのですが、オハイオのリベラルアーツカレッジが舞台の珍しい設定です。

パーティーでドラッグを使用して、意識がなくなっていた間の殺人事件の容疑をかけられた当時大学生だった親友の身の潔白を証明しようと活躍する新学長のマークが主人公です。

マーク自身この大学の卒業生です。不幸な生い立ちにもかかわらず、高校時代のフットボールとリーダーシップが認められ、フルスカラシップをもらい、ディヴィジョンIIIで活躍します。その後、イェールロースクールに進学し、弁護士として大成功を収めます。

18年ぶりに今度は学長として母校のカレッジに戻り、経営側としてリベラルカレッジのしくみ、学生、教授のあり方を見直すことになります。

結末は、とんでもないどんでん返しで、うなってしまいましたが、この本のすごいのは、リベラルアーツカレッジのインサイダー ストーリーが満載なところです。

● 運営基金のしくみ、卒業生からの寄付状況
● アスリートスカラシップの舞台裏、スカウトのやりかた
● 人種構成にバランスを持たせる工夫
● 比較的豊かとされるカレッジの学生とかなり貧しい周辺住民との関係
● ドラッグビジネスの組織がどのように学生の生活に入り込むか

など、真偽のほどは定かではありませんが、娯楽小説としては、大変楽しめました。

2 件のコメント:

  1. デイジー5/10/11 15:58

    面白そう。(チョット怖い)
    オーダーしてみました。
    この手の小説は念入りにリサーチがされているのに違いません。
    最近字を読むのが・・・なので、読めるかどうか。
    まして英語ですからね。

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  2. 怖かったです。いろんな意味で。

    私も小説だとわかっていても、内情をかなり知り尽くした人からの情報なんだろうなあと思いました。

    田舎のLACなんだから安心とばかりはいかないなあと、頭が痛くなってきました。いったい子供はどの大学に行かせたらいいんでしょうか?

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