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2011/10/26

堅実なポールの生き方

寮の個室



ミネソタに住む親友アンの長男のポールは現在23歳で、ウイスコンシン州でエンジニアの仕事をしながら、夜は会社から学費と教科書代を払ってもらいながら、大学院に通っています。今1年半が終わり、あと1年ちょっとでマスターが取れるそうです。

数ヶ月前、家族でサンディエゴに来た時、久しぶりに会いました。社会人になって、見違えるようにたくましく、落ち着いてびっくりしました。「海外に出張することもあるので、オンラインのグループスタディを続けるのが大変だ」と笑顔で話してくれました。

アンの家族は、みんな堅実な考え方で、私はとても尊敬しています。

ポールは昔から成績優秀で、大学入学の際、中西部全ての公立、私立から合格通知をもらいました。エンジニアでは特にレベルの高い大学も受け、全て合格しましたが、親の年収が高くニーズベースの奨学金ももらえず、GPAが0.02足らなくて、メリット奨学金がもらえなかったので、ミネソタ大学と相互提携結んで州民としての学費で学べるウイスコンシン大学 マディソン校に入学しました。もちろん、この大学もエンジニアでは大変人気があります。ポールは、頑張って勉強し、3年半で卒業し、インターンシップをした企業からオファーをもらい、就職しました。

ノーベル賞を受賞された根岸先生のいらっしゃるパデュー大学にも、州外の学費(学費、寮費で3万ドル以上)で入学することもできたのですが、弟2人のことを考え、学費、寮費合わせても1万ドルちょっとのマディソンを選びました。成績優秀だったので、卒業時に8000ドルの奨学金をもらったそうです。

アメリカ人は、大学卒業時に学生ローンという負債を抱えている人が多いのですが、ポールは、貯金を持って就職しました。

通勤に便利なように、会社のすぐ近くのアパートを借り、親の中古車を安く譲ってもらい(2000ドル)、大切に乗っています。忙しいので、貯金がたまる一方だそうです。


身の丈にあった教育、堅実な人生設計をご両親から受け継いで、素晴らしい青年だといつも感心します。せっかく合格したのだからと、ネームバリューのある私学に入学していたら、今頃は彼は数万ドル、場合によっては数十万ドルの借金の返済に追われていたと思います。

2 件のコメント:

  1. 身近にボストンの私立大学とウィスコンシン州立大学マディソンを出たカップルがいますが、ボストンの大学を卒業した妻は、その後、夫に付いていったマディソンのほうに愛校心が強いんです。日本では、妻の大学の方が有名だと思います。しかし環境、レベルは後者のほうが断然いい(らしい)!うちの息子にも勧めています。

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  2. ネームヴァリューがあるからと言って、教育の質、環境、教授の面倒見の良さがあるとは限らないのが、大学選びの難しさですね。
    マディソンでの大学生活を本人や親御さんから聞いていると、素晴らしい内容で、しかもUCとは比べ物にならないほど安いので、羨ましくなります。

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